男性はなぜパパになりたがるのか?
「パパ活」という言葉が世間に広まり、交際クラブやデートクラブも非常に大きな影響を受けているようです。
言葉のライトさ、併せてこのブームが女性から派生したこともあり、男性からも「パパになってみたい」という声が聞かれてくるようになりました。
こういった現象がブームによるものではなく、人々に元々あった「欲求」ではないかと推測し、今回は「男性はなぜパパになりたがるのか?」を検証してみたいと思います。
そもそも、パパになるというのはどんな事なんでしょうか?
「パパ」を辞書で調べてみました。
「女性が自分のパトロンに甘えるために使う愛称」
パパ=パトロンということです。
パトロンとは、経済的に困窮もしくは、何かの活動をする上での資金を欲している人に、自分への優位性を保証してもらったうえで援助をする人の事。
重要なのは「援助する事」自体ではなく、「自分への優位」なのです。
援助する相手が芸術家であれば、その芸術活動や私生活を金銭的に援助する代わりに、その作家の作品を優先的に譲り受けたり、有名になった時に「自分が援助した」と誇れることなど、要するに「名誉欲」を満たしてもらうことが目的なのです。
この名誉欲、実は誰しもが内に秘めています。
経済的に豊かな人だけにある「欲」ではないのです。
「マズローの欲求段階説(5段階説とも6段階説ともいわれている)」というものがあります。
- ・自己実現の欲求:能力や可能性を最大化し具現化したい欲求。
- ・承認の欲求:集団の中で価値ある存在だと認められたい。存在意義がほしい欲求
- ・社会性と愛の欲求:社会に必要とされたい。愛されたいという欲求
- ・安全の欲求:安定した暮らしがしたい。危険にさらされない生活をするための欲
- ・生理的欲求:生きていくうえでの最低限を満たすための欲求
この欲求の中で、「パパになりたい」という欲求は上から二番目の「承認の欲求」なのです。
経済的な豊かさ「社会性の欲求」が満たされると「承認の欲求」は強くなります。
つまり、認められたいのです。
好きなものが食べることが出来、生活を脅かされる心配も特になく、社会的にある程度成功された人であれば当然のことなのです。
それは「何億円稼いでいる」事でも「大企業の経営者」になることでもなく、現代においては殆どの人が持っている「欲求」なのです。
この数年で、ありとあらゆる方がSNSに登録し私生活をたくさんの人と繋がっている状況が広がりました。経済的に精神的に十分に満たされていなくても、現代社会における生活自体が「承認の欲求」を煽っていると言っても過言ではありません。
交際クラブやデートクラブには最近非常に多くの女性が登録に来られるようです。
単純に考えてしまえば「安全の欲求」かもしれませんが、SNSを眺めてみると「今日もパパ活だった」というような書き込みを散見します。
これも「自分にはパパがいる」という「承認の欲求」なのかもしれません。