ザイオンス効果とは、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが唱えた「単純接触効果」と呼ばれる心理学の理論です。
恋愛で言うところの「会えば会うほど好きになる!」に当てはまります。単に会う回数を増やせばいいというものではなさそうです。
この「ザイオンス効果」を恋愛で利用する方法についてご紹介します。
ザイオンス効果は、アメリカの心理学者ロバート・ザイオンスが唱えた理論で、「ザイオンスの単純接触効果」として広まりました。
ザイオンスはある実験を行って、ザイオンス効果を証明しています。
ザイオンスはその実験で被験者に、卒業アルバムの中から10枚の写真を見せて、それぞれの写真の人物について好意度を調査しました。
全員に同じ回数を見せたのではなく、10枚の写真のうちの2枚を2回、別の2枚を5回、別の2枚を25回というように回数を変えて繰り返し見せています。
結果として、一番多く見せた写真の人物ほど被験者の好意度が高くなることがわかったということです。
ただし、ザイオンス効果が有効だったのは、第一印象が悪くなかった場合です。別の実験により第一印象で悪いイメージを持った場合は、見れば見るほど嫌われる可能性が高くなることが証明されています。
ザイオンス効果を恋愛に応用するためには、第一印象を良くしておくことが重要になります。
ザイオンス効果では、同じ人に接する回数が増えれば増えるほど、好印象を持つようになるとされています。
ただし、ポイントとしては「一度に会う時間を長く」、「回数を少なくする」というものではなく、「一度に会う時間を短く」、できるだけ「回数を増やす」ことが大切です。
一度に長い時間会って深い話をするのではなく、時間が短くてもいいから、頻繁に顔を合わせることが大切なようです。
「もっと顔が見たい!」、「もう少し話したかった……」など、会う時間が物足りないぐらいでちょうどいいということでしょう。
ザイオンス効果は人だけでなく、味や音楽などにも対応できるということで、マーケティングなどにも取り入れられている手法です。
テレビのCMなどは、一回一回に見る時間は数分と短時間ですが、何度も見ることでイメージが強く印象づけられて購買意欲へとつながっていきます。CMで流れる音楽を何度も聞くうちに耳になじんで、商品を購入する際に思い出すというのも、ザイオンス効果によるものです。
最初に、「回数を増やすほど好印象を持つ」と書きましたが、ロバート・ザイオンスが証明したように、第一印象が悪い場合は回数を増やしたとしても、好印象を与えることはできないようです。
なんとも思っていない人の場合は、短い時間で何度も顔を見るうちに親しみがわいてきますが、嫌いな人の場合は何度も顔を合わせると、ますます嫌いになるということです。
嫌いな物のCMを毎日見たからといって、購入する気にはならないようなものでしょう。ザイオンス効果にも、限界があります。
ザイオンス効果は、何度か顔を合わせるうちに親しみはわくものの、一定の回数以上会ったとしてもそれで興味を持たれなければ、付き合うのは難しいようです。印象を良くすることまではたどりつけたとしても、その後のアピールが必要になります。
ザイオンス効果を恋愛に利用する場合ですが、片思いの人に対しては短時間でもいいので、毎日顔を合わせるように努力しましょう。
顔を合わせる際には、できるだけ笑顔で接するように心がけ、親近感を持たせることが大切です。悪い印象を与えると、顔も見ただけで避けられるようなことになってしまいます。
挨拶をかわす程度でかまいません。
それで好印象を持ってもらい、メールアドレスを交換した場合も、短い文章でいいので送ってみてください。電話をする場合も、ほんの数分でいいのです。そのうち、相手から電話が来ないとなんとなく物足りないような気持ちになっていきます。
そこまでいけば、相手はかなりあなたのことが気になっている状態だと思いますから、普通に付き合うことができるようになるでしょう。
気になる相手をデートに誘う場合に、いきなり誘っても断られるだけでしょう。ザイオンス効果を利用して、何度か顔を合わせることで好感度を上げておき、親しくなったところでデートに誘うなど段階を踏んでください。
異性と親しくなるには、共通の趣味や性格的な共通点なども必要になるでしょう。短い会話の中でも、相手の好きなものは何か、どんなものに興味を持つのか、情報収集をして親しくなりましょう。
メールや電話をマメにできるまでの関係になるのは、少し時間がかかるかもしれません。あなたのコミュニケーション能力なども関係してくるでしょう。楽しく会話できるまでになればデートに誘い、一緒に楽しい時間を過ごすことができるのではないでしょうか。交際クラブ・デートクラブにおいても参考にしてみてください。