取り返しのつかない言葉もある

人を褒める言葉も、相手を傷つけてしまう言葉もそれぞれに覚えておきたいポイントがあります。
言葉一つで相手を傷つける言葉もありますし、相手次第では皮肉も笑いに昇華してくれるでしょう。
相手によって言葉を変えることが大切となるのですが、そのためにも相手の性格をよく知っておくことが必要です。
恋人との言葉のやりとりは、気心が知れているとは言っても、聞き捨てならない言葉でもそれに反論せずに自分の中で受け止めてしまう場合もあります。それが蓄積することもあるので言葉遣いには気をつけたいものですね。
交際クラブ・デートクラブをご利用の皆様も是非参考にしていただければと思います。

取り返しがつかないからこそ

皮肉っぽい言葉で、軽口をたたいてしまうという人はいないでしょうか。
皮肉の効いた言葉でよくあるのが、次のような会話です。
友人と初めて行くゴルフ場の場所を電話で話し合ったときに、「車のカーナビで探せばいいじゃないか」と言うと、「うちのカーナビはバカなんだよ」と答えた友人に、「そりゃ持ち主に似たんだ!」と言ってしまったのです。
その人も、ちょっと言い過ぎたかなと思ったらしいのですが後の祭りです。
口が悪いのは友人仲間でも知られているということですから、許してもらえるかなと思ったらしいのですが、反省することしきりだったのです。
この人の場合は言ってすぐに後悔しているのですから、言った言葉に対して良い悪いの判断ができているのでまだ救いがあります。
厄介なのは、平然と言ってしまって後悔もしない人ですね。言い切ってしまうのですからその人の本音であって、それに対してまったく反省しない人です。そういう人いるのかなと思うのですが、いるから厄介なのですね。

「あのとき、あんなことをいってしまった」とか、「あの人に、いってはいけないことをいってしまった」とか、もう取り返しのつかないことは、日常生活ではよくあります。
しかし、それをくよくよと思い悩んでいてもしかがたないのです。
口から出てしまった言葉は、録音テープではないから消し去ることができないのです。
「しまった」と内心で思ったとき、いちばんいいのは過ぎ去ったことは、しかたがないと、開き直ることでしょう。下手な弁解はしないほうがいいのです。換えって仕手にそのことを思い出せ、再び不愉快にさせることもあるのです。「食ってしまった飯」という言葉があります。
取り返しの付かない事柄の表現なのですが、食ってしまったのに「飯を返せ」と言われても、すでに胃に収まったものはどうすることもできないということですね。

夫婦には禁句がある

「アロンソンの不貞の法則」というのがあります。「褒め言葉は心理的距離に反比例する」というもので、妻が夫から、「キミの肌は綺麗だよ」と言われるよりも、新聞の集金のお兄さんなどから、「奥さんは、お肌が綺麗でお若いですね」と褒められるほうが、よりいっそう効果があるというものです。
参考までに、夫婦間では、妻が夫から言われて一番嫌な言葉は「食べさせてやっている」というセリフです。夫が妻に言われてショックと受けるのが「安月給のくせに」という言葉だというのです。
お互いに、絶対に口にしてはいけない言葉であり、一度でも口に出されたら、夫も妻も一生忘れないことでしょう。

また、これも当然のことですけど、肉体的欠陥を口にするのはタブーです。第三者を通して本人の耳に入れば、決して良い気持ちはしないでしょう。
「ハゲ、チビ、デブ」などは欠陥とまでは、いかないのかもしれませんが、それでも他人が想像するよりも本人は気にしているはずです。
「ああ、あのハゲている人ね」「あの太った子だろう」という会話は慎んだ方がいいのは言うまでもありません。

言いにくいことでも言い合ったほうがいい?

「何でも言い合おうね」というのは恋人同士の常套句です。しかし、何でも言い合おうというのは夫婦の間であってもしないことでしょう。
婚姻届を出して双方の同意がないと離婚ができない間柄の夫婦であっても、何でも言い合おうということはなかなか難しいのです。
それを、恋人同士が何でも言い合ったらどうなるのでしょうか。
心の琴線に触れるようなことを言われてしまったら、それがずっと尾を引いてしまって結果的には別れてしまう…。ということになるのではないでしょうか。
言葉についてはよく言われるのですが、ときとして、オブラートに包んだような物言いが功を奏するときがあります。

思ったことを直接言ってしまって、それが相手の欠点であった場合は、相手もかなり傷つくことでしょう。そうではなく、遠回しに言うことも優しさです。特に恋人同士の場合でしたらすぐに傷つき疑心暗鬼になってしまうこともあるのです。
「何でも言い合おうというのは」相手に対して思っていることを言い合うのではなく、日常的なことを話すという意味で捉えておいたほうがいいでしょう。
ときとして、言葉の法が肉体的なものよりも暴力的なこともあるのです。
そのことをしっかりと覚えておきたいものですね。

Author: 桑折哲朗
『TEAM THE 徹底攻略KC』代表。 交際クラブ(デートクラブ)で遊んで早や何十年の業界の生き字引。愛猫が癒し。 交際クラブ黎明期から業界の変遷を目にしてきている。
投稿日:2018.06.21

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